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今回の小特集
最後は窯印とその窯の歴史から
作られた年代がはっきり限定できるお皿です。

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ボルドー窯創始当時
アイルランド人 ダヴィッド・ジョンストン時代の黒絵皿です。
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1835-1845年の10年間の間に作られたということになりますが
何度眺めてもため息が出るほど美しいです・・・。
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直径21.5cm

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開いた花かごから薔薇が大きく咲き誇っている絵柄。
これは中国の吉祥柄・花かご手の影響を受けたものだと思います。
リムの螺旋状のラインも中国、日本の焼き物でよく使われるパターンですね。
どれをとっても手抜きなし・・・。素晴らしい逸品だと思います。

★David Johnston Bordeaux  花かごと薔薇の黒絵皿 ご売約 ありがとうございました
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徐々に日差しが暖かく感じられて
はりきってお布団干し!
でも
夜、布団に潜り込むと くしゃみが止まらない。

そうだっ
花粉が・・・・

「そんなこともっと早く気づきなさいよ」と
彼女は言ってるのかな?
なんとなく勝ち気そうな少女の顔・・・
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こちらは穏やかな年配のご婦人の顔・・・
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ブルジョワ家庭の記念かなにかで焼かれたボウルではないか、と言われました。
精緻に描かれた植物が美しいです。
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見込みは葡萄・・・ワインのシャトーだったのでしょうか。
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削げ、ざらつき、口に窯傷(釉薬がかかっています)、細かいカトラリー痕等がありますが
大きさ、存在感もあり、とてもすてきなボウルです。
口径13.5cm、高さ7.5cm

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ディゴワンと合併前のサルグミンヌ窯(19世紀末〜1910年代)

★ちょっと勝ち気な少女のいるボウル  ご売約 ありがとうございました
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日本でも昔から手ぬぐいの柄にあります。
北斎漫画にも登場しました。

なぞなぞ、なぞ掛けの絵柄です。
エニグマとも言います。


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こちらは古いボルドー窯のエニグマ
19世紀の黒絵皿です。

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小さな釉はげ↑

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フランス語に堪能な方は解いてみてください。
どちらも小傷、窯傷程度で、時代を考えれば良い状態です。

★Vieillard ボルドー窯 19世紀のなぞなぞ デセール皿 :どちらもご売約 ありがとうございました
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このところ朝晩は別として
昼間はけっこう暖かな日が増えてきました。

昨夜は寝ようとしたら フクロウの声を聞きました。

当然ではありますが
立春以降、日照時間がぐんぐん延びています。
野鳥たちの視床下部も
日照時間の長さにしっかり反応している感じ・・・(覚えてます?生物で習いましたね^^)

ということで(なにが?)
行く冬を惜しんで 今年もグリザイユ小特集。

今回は古くて精緻な物ばかりなので
価格はあんまり落ち着いてなくて高めです。すみません!


もともと色釉薬が少なかった昔、単色の焼き物しか作れなかったわけですが
色がシンプルなかわりに
とても繊細な絵柄が転写でされた物が多く
店主の大好物でもあります。

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これはお砂糖を入れていた蓋付きポット。
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蓋をあけたとき、内側にぐるりとお花が咲き競っている・・・・!
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黒一色なのに花の色が見える気がするから不思議。
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窯印はありませんが 19世紀・ケラミスあたりのものではないかと思います。
多分未使用です。

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華奢なフォルムにも関わらず、窯傷、釉つき程度。
トワルドジュイによく描かれるような田園風景も、しっかり描かれています。

19世紀のグリザイユ・黒絵シュクレポット  ご売約 ありがとうございました

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このところヒマだったのでいい気になっていたら
急な仕事でなかなか更新できず

その気になったとたん
雨の為に撮影ができませんでした。
天罰・・・

すんません。
仕事を片付けて
お天気が回復したら 「グリザイユ」小特集します。

どうかよろしくお願いします。
明日はバレンタインデーですが
日曜日なので、「義理チョコ」需要が大幅減・・・
だそうです。

毎日が「自分へのご褒美チョコ」な店主は早くも花粉症で
こんな目になってまして、、、
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そろそろ医者へ行こうかと思うのですが
医者のあの一言をまた聞かされるのかと思うとイヤになるんですよね〜

「トシとるとだんだんアレルギーも減ってくるんですけどねぇ」

悪かったな
トシなのに毎年ひどくて。


さてさて トシなのに花粉症に悩まされる店主にだって
ほのかな恋心を抱いて小さなチョコの箱を用意した日もございました。
そんな 遥か遠い昔を思い起こさせてくれるクレイユ・モントローのカフェオレボウル。
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ほら なんとなくハートがいっぱい・・・
はにかんだ乙女の頬みたいな赤い色も可愛いですね^^
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1884年〜1920年の窯印
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絵付けの手法から19世紀のものではないでしょうか。
内側口回りに青い釉だまり
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全体に貫入と染まりが出ています。
ヒビカケが全くなく、窯傷も高台裏の細い釉はげ程度です。
重くてつやつやしています。
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口径13cm 高さ7.5cm

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★クレイユモントロー・なんとなくハートのボウル  ご売約
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「光の春」が待ち遠しい今日この頃ですが
今から200年前のイギリスに
この光をカンバスに写し取ることに情熱をかたむけた画家がいました。
映画 「ターナー~光の中に愛を求めて」 はその画家の半生を描いた作品です。

19世紀、イギリスはビクトリア時代。
行政は実質王制から議会政治へ移行。
外交、芸術、どの分野に置いても「成熟期」とも言うべき発展を遂げました。
そしてなにより18世紀に興った産業革命の流れによって、機械、商売、習慣、民衆の文化や価値観まで
現代社会のあらゆるシステムの基盤が確立した時代です。

ターナーは少年期に母親が心を病み、それによって家族が振り回され深く傷ついたことが遠因で
生涯ちゃんとした結婚をしなかったと言われています。
ただ、それなりに「彼女」はいたようで、その生涯を閉じた場所も自宅ではなく、事実婚状態だった女性の家でした。

風貌はどうもずんぐりしていてかなり俗物、お世辞にも線の細い芸術家タイプではなかったようです。
(この作品のタイトルも「ミスター・ターナー」です。天才としてのターナーではなく、「ターナーさん」という庶民的なニュアンスがありますね)
ただ絵画の才能は並外れていて、若い頃から「アカデミー」の役員になったりしていました。
画家にはパトロンがつかなければ生計が立ち居かなくなります。
若い頃のターナーの作品はアカデミー受けのするものばかりで、それ故にしっかりパトロンもいました。
しかし40代も半ばにさしかかり、彼の中に転機が訪れます。
最大の理解者であった父の死、そして「光」に溢れたイタリアへの旅。

彼の創作は徐々に売れる絵、受ける絵から遠ざかります。
そしてプリズム、カメラ、蒸気機関車など、次世代の可能性に素直に驚嘆し
自分の作品に精力的に取り入れていきます。
「自分をわかってくれる人にだけ見てもらえば良い」

彼が最後に得た安息の場は、仕事場としての家ではなく
父親以外に唯一心を許した女性との 心穏やかな暮らしの場でした。

母の愛を知らず、ひたすらターナーが追い求めた「光」とは何だったのでしょうか・・・。
どのシーンも、そのまま見事にターナーの作品に見える映画です。

「ハリー・ポッター」や「ラスト・サムライ」でもおなじみのイギリスの俳優ティモシー・スポールが好演、
ドロシー・アトキンソンが演じた家政婦の言葉少ない中に滲む切ない女心の表現が秀逸です。
ターナーの作品とともにご鑑賞ください。

さてターナーの時代は先にも述べたように「ビクトリアン」エイジ。
この時代の流行の一つに観葉植物としての羊歯(シダ)があります。
映画の中にも豪華なビクトリアンスタイルの家具とマッチした大きなシダの鉢植えが登場します。

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こちらのカトラリーもビクトリアン
魚料理、あるいはデザート用のフォークとナイフだと思います。

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シダとアイビーのデザインがとても綺麗なカトラリーです。

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ハンドルはボーンだと思います。

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ホールマーク入り。

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大きなディナー用より日本人女性にもしっくり合うのでなないでしょうか。
ナイフの長さ:20.5cm フォークの長さ:18cm
★19世紀ビクトリアンのカトラリーセット(シルバープレート) すべてご売約
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「チャイルド44〜森に消えた子どもたち」をご存知ですか?
この作品の背景は、1932年から翌33年にかけてレーニンがおこなった
「人工的な飢餓虐殺・ホロモドール」。
ウクライナの主に農民たちは、
全く道理にかなわない収穫物搾取と居住区の限定によって、1500万人近くが死亡。
ほとんどが「餓死」という大虐殺によってでした。
ホロドモールから20年後、傷つけられ、水のないところで「溺死」し、胃を切除された
幼い少年の遺体が次々に見つかります。

主人公レオ(トム・ハーディのカタコト的ロシアなまり英語?はある意味お見事。)はホロドモールによって孤児となり、奇跡的な偶然によってMGB(国家保安庁)の職員になった男。
レーニン恐怖政権下の異常な社会体制の中、友人の子どもが犠牲になったこの連続殺人事件が
彼のなかの「正義」を呼び覚まします。
しかしこの独裁政権下では「正義」は徹底的に抹殺され、彼と彼の妻の運命を大きく変えていきます・・・。

小説の導入部分、登場人物のそれぞれの「正体」や、
きっかけとなったことの成り行きがすっかりカットされているため、
作品全体の「厚み」が削られている感は否めません。
特に妻で教師のライーサのキャラクターが後半豹変するので原作を知らない人は戸惑うと思います。

しかしそこはさすがのリドリー・スコット制作作品、
(とにかく暗くて寒そうな画面の連続ですが)そんなことより話の展開が気になって(笑)
あっという間に引き込まれる作品になっています。
ラストはほのかに春の光がさすようなエンディングですので、暗い映画はイヤという方も、ぜひご覧ください。

2008年 イギリスで発刊された小説が原作です。
ちなみにこの小説には続編があり『グラーグ57』『エージェント6』と続いていきます。

どんな時代の どんな国においても
戦争や独裁政治の犠牲になる幼い子どもたち。
未来の子どもたちの残さなければならない宝は
財産や技術や便利さ以前に まず「自由と平和」なのだと、あらためて思います。


店主が今までちょっと敬遠していた「トワルドジュイ」という絵柄で
「これは素敵!」と思ったのがこのカルトナージュボックスでした。
美しい農村で遊んだり 農作業を手伝ったりする子どもたち。
昨日の悲しみも、今日の苦しみも、明日の不安も、一切ない幸福な光景です。


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布は19世紀のものと聞いています。
経年による黄変や角のすり切れ、
内側に張られた布にインクが飛んだような染みがあります。
箱の裏に汚れがあります。
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箱としての作りはしっかりしており、
古いカルトナージュボックスとしてはグッドコンディションではないでしょうか。
18.5cm × 18.5cm × 5.5cm
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★幸せな子どもたち・カルトナージュボックス  ご売約