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すっかり日が沈むと
短い時間ですが ぼうっと薄暗い時間
「逢魔時」(おうまがとき)が訪れます。

魔物に出会う時間帯、、、?
つまり 昼と夜の境目のことで、午後6時頃ではないかということです。

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これは18世紀に描かれた『今昔画図続百鬼』という妖怪画集ですが
ちゃんと「逢魔時」という項があります。
不安な気持ちを煽るような雲の形が・・・あわててねぐらに急ぐ鳥たち・・・。

事実 この時間帯は人にとってとても見えづらい薄暗さで
交通事故も多いという話を聞きました。


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夕焼け空に飛び交うツバメ、、と見えないこともないですね。
これも大きなボウルで1930年代〜 ヴァドンビレー
高くて申し訳ないのですが 存在感のある大きさです。
口回りにわずかに極小アタリ 内側に一点変色がありますが全体にとても良い状態です。

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★Badonviller ツバメと雲のボウル 口径15センチ 高さ9センチ sold
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残暑が厳しく 暑い 暑いといっていても
日の長さは確実に短くなっています。
そのせいもあってか、この時期の日暮れどきの空を見上げると
夏の終わりと一日の終わりというちょっぴり淋しい感覚がダブルで心に迫ります。

そんな中で、部屋の中に差し込む夕日がとても印象的だったのが
J.アヴネット監督 1987年作品「フライド・グリーン・トマト」です。

キャシー・ベイツ演じる「自分の人生に嫌気がさした主婦」が
ある老人ホームのなかで1人の老女(ジェシカ・タンディ)が語る
ある「昔話」を聴く形で映画は進行します。

何十年も前の話、
兄を不慮の事故とは言いながら 原因が自分にあるという自責の念から逃れられず
ハックルベリーのような半世捨て人になった女性イジー。
彼女の心を開き、どんな時もフォローしてくれたのはイジーの兄の婚約者だったルースでした。
やがてルースは結婚して妊娠しますが、夫はひどい暴力をルースにふるいます。
イジーは心身ともにぼろぼろになったルースを助け出し 
人種差別、職業差別などの一切ない「カフェ」の営業をふたりで始めました…。

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笑いあり ミステリーあり カフェものの「美味しそう!」あり
そして涙あり、の作品です。

末期がんに冒されたルースが イジーの「ほら話」を聞きながら
静かに天に召されるシーンでは
長年働くヘルプの黒人女性が そっと柱時計の針を止めます。
止まった針がさす時刻は夕方の5時ごろです。

「レディは おいとまごいのマナーも ちゃんと知っておいでなんですよ」

薄いレースのカーテンから夕暮れの陽の光が差し込み
画面には映っていない夕焼け空の光景が
映画を観ている人間の頭の中には まるで見えているような感覚を与えます。

一日の終わりに光り輝くオレンジや茜色の空の美しさは
悔いのない人生の終わりに 天から送られる拍手喝采のようです。

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クレイユ・モントローの茜色の花柄 口径15センチの大きなボウルです。
ヒビがあり 変色があり 傷がありますが
この堂々とした風情に惹かれました。
絵つけにスポンジ(海綿)を使った古い技法が見られます。
1800年代終わり頃のものらしいです。

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★C&M 茜色のボウル 口径15センチ 高さ9センチ sold
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9月という月は まだまだ暑かったり
明け方に急にひんやりしたり...
台風の進路も気になりますが
空の高さと 深くなる青さが、
まちがいなく秋の歩みを映しとります。

よく空を見上げる人は向上心が強い人だと
昔 聞かされたことがあります。
この夏の猛暑をなんとか乗り切った庭の草花も
少しだけ秋めいた空を見上げて誇らしげです。

春咲く花は 秋にも咲くものが多くあります。
薔薇もそのひとつ。
ベタな表現ですが
華やいだ春の薔薇が笑顔が眩しい若い女性なら
秋の薔薇は成熟した大人の女性?

・・あ、冬はトゲだけの老女、、にならないようにがんばろうっと・・・

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★深い青・野バラのボウル sold
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2004年「真珠の耳飾りの少女」
一編の小説(1999年・トレイシー・シュヴァリエ作)を映画化したものです。
表題の絵画は「青いターバンの少女」としてもよく知られています。

子どもはサッカーチームが作れるほどいたのですが、40代で亡くなり、
作品数の少なさと、時代背景もあって
なかなか真相がはっきりしない画家フェルメールの生涯。

当時の画家はお金持ちの名声欲を満たすために使われた道具に過ぎず
賃金のためには指示された絵しか描けませんでした。

この作品は、彼とほんの短い間関わった1人の少女の仄(ほの)かな恋心を描くことで、
謎の多いフェルメールの生きた「時」を
「映画というキャンバス」に写し取っています。

短い人生のなかで 彼が本当に描きたかった絵は どんな絵だったのでしょうか。

ある日 アトリエで手伝いをすることになった少女に
フェルメールは尋ねます。
「空はどんな色をしてる?」

最初はめんどくさそうに「空色?」と答える少女ですが
徐々に光の中に混じり合う 様々な色の多様に気付きます。

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美術館で出会うような「光と色彩」がとても印象的な作品です。

残暑はまだまだ顔をのぞかせますが、もうすぐ9月。
秋の扉が少しずつ開きます。
夏の終わりの「空の色」のボウルを 少しですがご紹介していきましょう。

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★1851年にできたイギリスBurleigh窯 浅い青のボウル。sold
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「母の眠り」という作品をご存知ですか。
1999年 M.ストリープとレネー・ゼルヴィガーが母娘を演じています。
この邦題はちょっと微妙・・・。やはり(決して気取る訳ではありませんが)原題の
「ONE TRUE THING....Love What You Have」が全てを物語っているのです。

多才で他者から常に一目置かれる父と ごくごく平凡な主婦である母。
娘は父のようなキャリアを積むのが夢でがんばるのですが、挫折。
時を同じくして知らされる 母の余命宣告。

「仕方なく」母の介護のために実家に戻った娘が
何のキャリアもない一主婦・母から手渡されたのは
「たったひとつの、ゆるぎない真実」でした。

いつも家族のために料理の腕をふるい、教会の婦人会に出席する。
そんな人生、つまんない!
そう思っていた娘は、その母との永遠の別れの間際に
人として一番大切なものは何かを学ぶのです。

「幸せになることって 実はとってもカンタンなことなのよ。
今 あなたの手の上にある真実を愛せばいいの・・・」
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旅立つ前の母からの言葉は、娘の心の中で
世界中のどんな高価な宝石よりも光り輝く宝物に変わります。

さて
あなたの手の上に乗っている「今」はどんな色をしていますか。
どんな輝きを放っていますか。

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与えられた自分の真実を路に投げ捨てるか 宝石に変えるか
それはあなたの心しだいです。

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ベベルガラスと呼ばれる面取りした分厚いガラスで囲まれた小さな宝石箱です。
中には絹のクッション(といっても結構固くできてますが)が敷かれ
ここには本当に大切なものだけを入れてね、と主張しているようで
事実、亡くなった大切な人の形見の保管にも使われました。

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★面取りガラスJB正方形 sold
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蒸し暑い我が国の夏においては
「汗のニオイ」対策が必須でありますが

ニオイといえば
宇宙はどんな匂いがしてるんでしょうか。

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これは先日読んだ海外ニュース。

結論から言ってしまうと
「悪臭」に近いという なんとも夢のない話なのですが
ニオイの種類としては
主に「焦げ臭い」「金属的な油煙のような」
まるで「カーレース場にいるような」ニオイ(だろう)ということです。

ところでこれは80年くらいも昔の化粧石けん。
なんとほのかにフレグランスの優美な香りが残っているのです。

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夏の終わりの星の輝きには
こんな儚げな香りが似つかわしいのに・・・と思う店主です。

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★フランスの紙箱入り石鹸(1930年頃の未使用品)sold

ほかにもこんな記事が
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お盆の時期恒例のある骨董市に出かけました。
暑いし 業者さんもテンション低いんじゃないかな〜
まあ 家にいても暑いから気分転換に、、、

とまあ
(この土地 この手のイベントとしては)すごい人でした。
出店業者さんも多くて 割り当て面積がちょっと小さめだったくらいです。

期待してなかったから ただでさえ軽いお財布も 一層軽め。
でも
何と出会ってしまいました。

4年前に高くて諦めたお茶碗と 同じ風情の子がそこに・・・
なんとかまけてもらい、わが家へ連れて参りました。

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遠いベトナムから来た ちょっとゆがんだお茶碗。
熱帯雨林の蔓と葉っぱに縁取られ
内側に 上手くはないけど気持ちが和む蓮の花。
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専門的なことは何も分かりませんが、無条件に心惹かれる一品なのです。
淡い染付けの青に ちょっぴり「涼」を感じてください。
・・・今の日本じゃ ベトナムの方がよっぽど涼しいでしょうね・・・。
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まさか ここまで熱く(!)なるとは思いませんでした。

四万十で40℃超えの日 こちらも39.8℃でした。
(もうちょっとで全国区だったなぁ・・・)

お休み中にご入金くださった方々 本当にありがとうございました。
また ご訪問くださり、お問合せくださった方々 心からありがとうございます!

ぼちぼちとメールをお送り致しておりますんで
どうか気長にお待ちください。

この異様に暑い日々を変えてくれるのは
もはや強力な台風しかないそうで・・・
低気圧アレルギーの店主としましては どっちもどっちで辛い日々。

爽やかな秋を心待ちに・・・がんばりましょう。

★写真は昼寝の姿を隠し撮りされてしまった!うちのわんこ。
来月4歳になるボストンテリアです。

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地味に 拙く ただただ好きが高じて「営業中」のブログショップ、
ご覧くださっている方々に 心からお礼申し上げます。
明日8月4日から17日まで 厚かましく夏期休業をさせていただきます。
この間、お問合せのお返事や お荷物の発送をお休みさせていただきます。
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旧暦のお盆 お盆休みや各地の夏祭りが近づいています。
暑さに負けずに 生命力に溢れるこの季節を楽しんでください。

そして楽しい時間を過ごすとき
ほんのいっときでいいので この月の過去の傷跡にも触れてみてください。

6日 広島
9日 長崎
そして15日。

知らない人はいろんな本や映画で知ってください。
知ってる人は決して忘れないでください。

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青い小さな花は「私を忘れないで」が花言葉のわすれな草でしょうか。
南仏onning窯・バルボンティーヌ(多色・浮き出し)のお皿。

このお皿を見て「素敵」と思わない人なんているかしら
そう思いました。

春を告げるツバメが届けにきたのは
きっと悲しみは終わりました、という
幸せの便りに違いありません。


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★直径19センチ Onning窯 sold