ずっと一緒にいたかったから

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小学校低学年の頃
当時は多かった「捨て犬」を拾って帰ったことがありました。
父が動物嫌いで、「飼えない」と分かっていても
どうしてもそのままにはできませんでした。
優しい同級生の男の子が、自分の野球帽に
目も開いていないその子犬を入れて、うちまで運んでくれました。

でも一週間ほどで あまりに小さかったその子は死んでしまいました。
母が白い布でそっと包み 花と一緒に裏庭に埋めました。
白い布の間から 小さな小さな尻尾がのぞいているのを見て
母は泣きました。

その子を「埋葬」して 2.3日した頃
死んだ子犬と全く同じ色の犬が、玄関の周りをクンクン嗅ぎ回っているのを見ました。
干してあった兄の運動靴が ちょうどあの子の色とそっくりだったのですが
その犬は ずっとその運動靴の周りをうろうろしていました。

あの子のお母さんだと 私にはわかりました。
「ごめんね 逢わせてあげられなかったね・・」
その夜も次の日もその次の日も またその犬が来ないかと
学校から急いで帰って待ちましたが
「母犬」は二度と現れませんでした。

「ちゃんと助けられないのなら 連れてきてはダメなのよ」
母が優しく私に言って
私は泣きました。

あの子が仮に天寿を全うできたとしても
私が高校生になる頃には もうこの世界にはいません。
人間の1年は、犬にとっては7年間なのだそうです。


W・ブルース・キャメロンのベストセラー小説を、
ラッセ・ハルストレム監督が映像化した2017年の作品「僕のワンダフルライフ」
邦題はなんだかコメディっぽいですが(苦笑)原題は「A Dog's Purpose」。

少年イーサンに命を救われた1匹の犬「ベイリー」が、
何度も(やっぱりワンコに)生まれ変わり、
「ずっと一緒に生きよう」と決めたイーサンに 再び会いに行きます・・

なぜ?
そう それにはとても大切な、
ある「目的(Purpose)」があったから・・・。

色々な境遇に生きることになる 色々な犬種のわんこが登場します。
ベイリーの「台詞」がナレーションで語られますが
決して湿っぽくなくて、犬を飼ったことのある人なら
吹き出すようなユーモアもいっぱいです。

でも やっぱり最後には微笑みながら涙が出て仕方がない。
そんな作品です。
犬嫌いでなければ ぜひ一度ご覧ください。

さて 先の犬の7年=人間の1年の話ですが、これを「Dog Year」と言います。
ワンコたちの時計は 人間様の時計よりも7倍早く早く回っていくんですね・・・


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19世紀の置き時計です。


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エナメルで数字が描かれています。手描きです。



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このクロックフェイスだけ眺めていると
19世紀の「時間」は、今よりずっとゆっくり流れていたような気がしてなりません。

この時計で時間を知った昔の人に比べれば
今を生きる私たちは それこそ7倍くらい早く回る時間の上を走っているのかも・・・


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時計部分の直径19.5センチ 奥行き7センチ
全体の高さ23センチ
虫食い跡がありますが虫はいません。
ネジは回すことができ、針も動きますが、
正確な時計としての機能はありませんのでディスプレイ用です。
★19世紀 エナメル手描きクロックフェイス・置き時計 ヤフオク出品


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Commented by marucox0326 at 2018-03-21 22:01
初めまして。marucoxと申します。
映画もアンティークも大好きです。
ラッセ・ハルストレム、子供を描くのが上手な監督さんですよね。
私も好きで殆ど観ていますが、「サイダーハウスルール」や
「シッピング・ニュース」などもよかった。
私も愛犬を無くしてもう15年になりますが、この新作は見逃していますので
こちらのご紹介を読み是非観たいと思いました。

彫りも素晴らしい19世紀の時計も、古き良き時代の面影を宿していますね。
Commented by ruriiro_ameri at 2018-03-23 12:00
marucox0326様

素敵なコメントありがとうございます。
ハルストレム監督作品で 一番は、というと
私は「ギルバート・グレイプ」です!
2001年の作品で ジョニーデップもディカプリオも若い!
コメいただいて 改めてこの作品のことも書きたくなりました〜〜。
ワンコも映画も 人生の一部! ですよね^^
by ruriiro_ameri | 2018-03-15 22:00 | 異国の古物 | Trackback | Comments(2)

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