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誰かと響き合えば それは永遠になる

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日本映画「マエストロ」を観ました。

不況の影響によって解散したオーケストラの再結成の知らせを受けて、
再就職もままならない元団員たちがつぶれた町工場に集まります。
そこに現れるのが謎の老人?天道(西田敏行)です。
コンサートマスターとしての技術はもちろん、
常識も、知性もある主人公・香坂(松坂桃李)でしたが
天道はいきなり「お前の演奏は○○○だ(シモネタ^^)」とけなしまくります。

それぞれに問題を抱える団員たち。
「タクワンを咬む音がいいから」と天道にスカウトされた
アマチュアのフルート奏者あまね(MIWA)にも、
阪神大震災のときの悲しい心の痛みがありました。

ののしり合ったり、プライドだけにしがみつく団員の演奏はまとまりがなく、
天道のあまりの暴言、常識はずれの練習方法にメンバーたちも一度は離れそうになるのですが、
底知れない天道の才能に惹かれ、ひとり、またひとり、損得抜きで集まります。

そして そのあと、天道の正体と、再結成の真の目的が徐々にわかってきます・・・。

天籟(てんらい)という言葉がキーワードになっています。
本来の意味は
1 天然に発する響き。風が物に当たって鳴る音など。
2 詩文の調子が自然で、すぐれていること。絶妙の詩文。「―の文章」
出典:デジタル大辞泉

そこから、宇宙の「無音」と響き合うような素晴らしい演奏、という意味だと
香坂の父は息子に教えて、若くして逝ってしまいました。

どうしても人の技術、作為では導き出せない、
自然に
無条件に人の心の奥底に響き渡る音。

その昔、イギリス、ウェールズの人々は
「音楽とは宇宙と地球とがお互いを引き寄せ合って響かせるもの」と信じていたそうです。

徐々にまとまってくる団員たちの奏でる音、
お互いをののしり合っていたメンバーが
いつしか天籟を求めて響かせ合う素晴らしい演奏。
劇中で演奏されるベートーベンの第5、シューベルトの未完成を聴くとやはり胸が熱くなります。

余計なことですが・・・
何の予備知識もなく観たのですが、すぐに「原作はコミックだな」とわかりました。
これがわからなければ、もっと素晴らしい作品になっていたと思う店主です。
未見の方、コミックを知ってる知らないは別として
演奏を聴くだけでも素敵です。ぜひご覧ください。

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で、今夜は「響き合う」ガラスの細波
フランスの老舗 ホロフェーンのランプシェードです。
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口部分にカケがすこしありますが実用に問題はありません。
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W19センチ 高さ12センチ
このシェードに灯りを灯せば 懐かしい人の顔が浮かんでくるかもしれませんね。

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★ホロフェーン 響き合う銀波のようなランプシェード ご売約
Commented at 2015-08-20 22:10 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
by ruriiro_ameri | 2015-08-20 22:00 | 異国の古物 | Trackback | Comments(1)

普段着の古物とシネマな日々


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