人気ブログランキング | 話題のタグを見る

ジャポニズムなボウル〜1

ジャポニズムなボウル〜1_b0283437_2120116.jpg


70年代アメリカ映画の「伝説」として公開された「ハロルドとモード 少年は虹を渡る」をご存知ですか?
とても「風変わりな 目立たない」この作品は、しかし(店主を含む!)一部の映画好きからは
圧倒的な支持を受けているのです。(嬉しいことに2011年にはDVD化されています)

ハロルド少年のウチはとてもリッチ。
でも彼の趣味は「自分の死」を演じること。(自殺、事故死、、、何でもあり!)
他人の葬儀に出席すること。
建物の解体現場でピクニックすること。
そんな彼は ある(他人の)葬式で出逢った80歳の老女モードに強く惹かれます。

老女の「家」は廃棄された列車の車両です。
その中は不思議な でもとてもすてきなアンティークや不思議な物でいっぱい。
「匂い」のつまったガラス容器を、蓄音機のような装置に入れるシーンがあります。
「何の匂いがする?」
「地下鉄」「タバコ」・・・「雪?」
それは「ニューヨークの冬」という匂い。

19歳の少年と80歳の女性の「恋」?が まるで一冊の絵本のお話のように描かれています。
ただ この絵本はとてもシニカルなイラストで彩られています。
というのも この作品、
戦争の真の地獄を生き抜いた老女と
ベトナム戦争のやりきれない閉塞感のなかで、死に憧れる少年のラブストーリー。
でもこの恋は 生きることへの普遍的な思い(恋心)を描いているのだと 私は思います。

老女と少年が日本の着物をガウン代わりに着てワルツを踊り、
「音楽は宇宙の鼓動よ」というモードの言葉に促されて バンジョーを奏でて「愛」を語るシーンも
ばかげているのにちっとも不愉快ではない。
本当に不思議なハル・アシュビー監督の寓話の世界に引き込まれてしまうのです。

ラストは「ネタばれ」になるので書きませんが、
私はラストシーン(静止画像になる・・・)で一種独特の「満足感」を感じました。
店主、「アメリカの映画」のなかではベスト10に入る作品です。


ジャポニズムなボウル〜1_b0283437_2123325.jpg

着物がなぜか「キモノ」になる 日本趣味・ジャポニズムは
フランスでも普遍的なジャンルを確立しています。

ジャポニズムなボウル〜1_b0283437_2123314.jpg


クレイユモントローのジャポニズム。
以前小さなタイプをご紹介した彩色のボウルは大きなタイプ(口径14センチ・底にヒビ有り)
珍しい菊の花(ラインとチップ有り)と黒絵の(シノワズリかも)ちいさなボウル(カケあり)。
★みっつとも ヒビ カケのダメージがありますので、完品をお求めの方には向きません。


ジャポニズムなボウル〜1_b0283437_21394570.jpg

今夜は 黒絵の手のひらサイズボウル(ティーボウル)です。
ジャポニズムなボウル〜1_b0283437_2125197.jpg

ジャポニズムなボウル〜1_b0283437_21244433.jpg

口径7.3センチ 高さ5.3センチ 19世紀の刻印。

ジャポニズムなボウル〜1_b0283437_21243989.jpg

ジャポニズムなボウル〜1_b0283437_21243744.jpg

1センチくらいのカケがあります。他は目立つダメージはありません。
★sold
Commented at 2014-04-11 23:13 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by 青葉台の夕焼け at 2014-04-11 23:26 x
DVDになっていたのですね!
嬉しい^^

いつも思うのですが
プアといわれているトレーラー住まいや
払い下げのバスや列車
いろいろな映画に出てきますが
その度になぜか憧れてしまうのです。。。

モードのトレーラーハウスも憧れました。

大好きなラブストーリーです。
Commented at 2014-04-12 05:12 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by ruriiro_ameri at 2014-04-12 16:05
鍵コメNさま
遅くなってすみません。メールしますのでよろしくお願いします。
Commented by ruriiro_ameri at 2014-04-12 16:09
青葉台の夕焼けさま

さ〜〜すが!ご存知でしたね^^!
ウチのだんな、何年も前から
「トレーラーハウスがいい!
定年後はそれで「住所不定」になろう!」と・・・
わたしはガーデニングができなくなるから一人で出て行って!
と申しております(笑)
Commented by ruriiro_ameri at 2014-04-12 16:10
鍵コメAさま
遅くなってごめんなさい!
後ほどメールさし上げますので、どうかよろしくお願いします。
Commented by 青葉台の夕焼け at 2014-04-12 22:11 x
買って来ました。
さすが代官山蔦屋
すぐ見つかりました。
あの久々の感動にこれから浸ります。

同時上映ではなかったのですが
ボーイズ&ボーイズというスケボー少年の話しご存知ですか?

あっ!!
今はネットでわかるの。でしたね。。
失礼致しました
Commented by ruriiro_ameri at 2014-04-12 23:41
青葉台の夕焼け様
そうそう
早速ネット検索!
日本では「ボーイ ボーイ」ってタイトルで公開されtみたいですね。
全く未見です!
今度ぜひご紹介ください。
でも30年も前に スケボーの映画があったんですね(・o・)
さすがアメリカだわ。。。。
by ruriiro_ameri | 2014-04-11 22:00 | 異国の古物 | Trackback | Comments(8)

普段着の古物とシネマな日々


by ruriiro_ameri
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31